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日本の彫刻・仏教彫刻ここでは、国宝の中の「彫刻」についてご紹介します。 国宝に指定されている彫刻は、すべて仏教・神道関係のもので、仏像がそのほとんどを占めています。時代的には、すべて鎌倉時代までの作品です。 仏教彫刻を鑑賞する上で、いくつかポイントをご紹介します。 1.仏像の種類 仏像の種類には、次のようなものがあります。 如来 「真実から来た者」という意味で、仏教の中でも 最高の境地に達した存在で最高の位にあります。 次のようなものがあります。 「釈迦如来(しゃかにょらい)」仏教の開祖仏陀 「阿弥陀如来(あみだにょらい)」インドの王子から修行して如来になった 「薬師如来(やくしにょらい)」医薬の長 「毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)」仏法そのものを表す 「大日如来(だいにちにょらい)」密教で最高位に位置する 菩薩 「悟りを求める者」という意味で、仏陀となることを目標に 修行に励んでいる修行者のことです。 次のようなものがあります。 「観音菩薩(かんのんぼさつ)」人々の苦しみの声を聴き、全員を救ってくれる崇高で偉大な菩薩 「十一面観音(じゅういちめんかんのん)」頭上の十一の顔で全ての方向を監視し、人々の苦悩を漏らすことなく救済する 「弥勒菩薩(みろくぼさつ)」仏陀釈尊が入滅してから56億7000万年後に現れて、人々を救済する 「千手観音(せんじゅかんのん)」千の手にそれぞれ目を備え、無限の慈悲ですべての人々と生き物を救う 明王 如来の教えに従わない救いがたい人間や生き物を調伏、 救済するために、如来の命を受けて怒りの形相になって 現れた仏です。次のようなものがあります。 「不動明王(ふどうみょうおう)」大日如来の命令を受けて行動する、最も威力があり功績も大きい明王。五大明王像の中央に安置される。 「降三世明王(ごうざんぜみょうおう)」過去・現在・未来の三世、むさぼり・怒り・無知の三毒(煩悩)を抑え鎮める。 「愛染明王(あいぜんみょうおう)」人間の愛欲を浄化して菩提心に変える明王。体は愛欲を表す赤色で、弓矢を持ち、頭に獅子を乗せている。 天部 仏教に帰依した神々で、仏教を信ずる心を妨げる外敵から人々を護る役割です。次のようなものがあります。 「梵天(ぼんてん)」ヒンズー教の創造神ブラフマーを仏教に取り入れたもので天部の中でも高位に配される。 「帝釈天(たいしゃくてん)」インド神話の雷神をルーツとし、梵天とともに高位の天部。戦闘神で甲冑を身につける。 「金剛力士(こんごうりきし)」外敵から護るため、寺院の入口や門の左右に怖い顔をして立つ。2神で対になり仁王とも呼ばれる。 「四天王(してんのう)」如来や菩薩を護るため、東(持国天)、南(増長天)、西(広目天)、北(多聞天)の四方を守護する。甲冑をつけ邪鬼を踏んで立つ動きのある像。 「毘沙門天(びしゃもんてん)」四天王のうち北を護る多聞天が単独で祀られる時の名前。吉祥天を妻に持つ。 「吉祥天(きっしょうてん)」鬼子母神の娘で、毘沙門天の妻。天下泰平、五穀豊穣、財宝充足の神。左手に何でも叶えてくれる如意宝珠を持つ。 「弁財天(べんざいてん)」インドのサラバティー(聖なる河)を神格化した水の神。世間に富と食物、子孫を授けてくれる母神。 「大黒天(だいこくてん)」もともとは戦闘神。庶民信仰の七福神の1つ。袋包みと宝棒を持って岩座に坐るポーズと、狩衣を着て袋を持って立つポーズがある。 「閻魔王(えんまおう)」人類最初の死者として冥界に至り、その支配者となって死者の生前の罪を裁く。忿怒の形相で、右手に笏を持っている。 その他 神仏習合による垂迹神、釈迦の高弟の羅漢、聖徳太子、弘法大師、日蓮などの祖師、高僧などがあります。 2.仏像制作技法 材質ごとにまとめてみました。 木造 国宝仏像の約9割が木彫像です。一番古くから用いられているものは樟(くす)です。その他、檜、榧(かや)、桂、欅(けやき)、桜、松、朴(ほお)、杉、白檀なども用いられます。 カッティングの方法は、頭部から体部まですべてを一材で彫出する「一木造」と、二材以上の別木を組合わせた「寄木造」があります。いずれも干割(ひわ)れを防ぎ、軽量化するために、背面をくり抜き、別材で覆います。 カッティングした後、仕上げは、素地をそのまま生かす形で木目をあらわにするものと、彫出した像の全面に漆を塗り金箔や彩色を施すものがあります。 石造 石は雨風に強いので、野外に置かれる仏像に石が用いられました。「石仏」とも呼ばれます。自然石をそのまま用いる場合と、山から切り出した切石を用いる場合があります。石を彫って制作しますが、掘り出された仏像の姿かたちから「丸彫像」「半肉彫像」「線彫像」があります。花崗岩が硬質で緻密、恒久性に富むので、石仏の素材として最も多く用いられています。 金属造 一番多く用いられるのは銅ですが、その他金、銀、鉄なども使われます。いずれの場合も、溶解した金属を鋳型に入れて成型します。鋳型には、蝋型、土型、木型の3種類あります。蝋型の場合、土の上に蜜蝋を盛り、形を作って原型とします。これに外型の土をつけ、焼いて蝋を溶かして流し出し、この蝋の厚みの分に溶銅を流し込んで造ります。 銅像の上に金メッキを施すものが多く、「金銅仏」と呼ばれます。 泥土 粘土を用いて造るもので塑像、せん仏、瓦仏があります。 塑像は、心木の上に粘土を盛りつける技法です。細かい表現ができますが、重く、水や日に弱い欠点があります。 せん仏は、型に粘土をこめて成型し、日陰で乾燥し、窯に入れて焼き上げ、その表面に漆箔(しっぱく)、鍍金、彩色などで仕上げる技法です。半肉のレリーフによく用いられています。 瓦仏は、粘土を用いて丸彫の仏像を造るもので、窯に入れて焼き上げます。ほとんどは小さな仏像です。 乾漆造 乾漆造は、漆の樹液で造るものです。次の2つの技法があります。 「脱活乾漆造」は、土で原型を作り、その上に布を漆で貼り重ね、漆が乾燥したら、仏像内部の土を取り除き、木枠で増強します。 「木心乾漆造」は、木心の上に厚く漆を盛り、塗り固めた仏像です。 いずれの場合も、仏像の外面は彩色を施します。 玉眼入り仏像 仏像そのものの技法ではありませんが、お仏像の頭部を空け、裏面から、水晶製やガラス製の目玉を固定するものです。仏像がまるで生きているかのようにリアルになります。 3.仏像以外の国宝彫刻 国宝のほとんどが仏像ですが、仏像以外のものも、 仏像に付随するものです。 例)「平等院鳳凰堂本尊阿弥陀如来像」及び 頭上の「木造天蓋」 |
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